2011年11月17日木曜日

ART iT:おかんアートという時限爆弾

ウェブマガジン『ART iT』で連載中の『ニッポン国デザイン村』。今月お送りするのは、先ごろ神戸で自費出版された『おかんアート』に触発された、おかんアート・リポート。こないだ本と展覧会のお知らせをちょっぴり書きましたが、今回は図版もたっぷり、楽しく読んでいただけるはず。



いちばん身近にありながら、いちばん無視していた、しかしときによってはプロの現代美術よりも、アウトサイダー・アートよりも強烈な破壊力を秘めた、アートの最終兵器「おかんアート」。読んでもらえたら、自分のまわりにあるおかんアートをぜったい見つけにいきたくなります!



メインストリームのファインアートから離れた「極北」で息づくのがアウトサイダー・アートであるとすれば、もうひとつ、もしかしたら正反対の「極南」で優しく育まれているアートフォームがある。それが「おかんアート」。その名のとおり、「おかあさんがつくるアート」のことだ。なにそれ?と思うひともいるだろうが、たとえば久しぶりに実家に帰ると、いつのまにか増えている「軍手のうさぎ」とか、スナックのカウンターにある「タバコの空き箱でつくった傘」とか、あるでしょ。ああいうやつです。





どこにでもあって、だれからもリスペクトされることなく、作者本人もアートとはまったく思わず、売ったり買ったりもできず、しかしもらえることはよくあり、しかももらってもあまりうれしくない——そういうのが「おかんアート」の真髄だ。

http://www.art-it.asia/u/admin_ed_contri8_j/OQNqomdBcjalC2VfzFWH/