たったひとり部屋にこもって“宅録”した音源や、友達とバンドを組んで貸しスタジオで録ったテープを、お小遣いを使ってCDにして、レコード屋の自主制作コーナーに置いてもらう。それがいつのまにか評判になり、気がついたら“メジャー・デビュー”してロック・スターの仲間入り。そんなサクセス・ストーリーが、ポップスの世界ではあたりまえに起きている。でも、演歌や歌謡曲でも、同じように自分の貯金をはたいてCDを出したり、カラオケ喫茶や健康ランドや、テレビとラジオ以外のマイナーな場所で歌いつづけ、がんばりつづけている人がたくさんいることを、僕らはほとんど知らされていない。
僕らがカラオケで歌うのは演歌や歌謡曲であることが圧倒的に多いのに、いちばん身近にある歌の世界が、この国ではいちばん過酷な状況に追い詰められている。
プロの歌手としてデビュー以来、半世紀以上歌いつづけているベテランから、この時代にあえて演歌歌手を目指してバイト代を自主制作CDにつぎ込む若手まで、レベルや芸歴はさまざまでも、歌に賭ける思いの深さはだれにも負けない、そういう歌い手たちを訪ね歩く旅。
テレビ局と広告代理店とプロダクションがつるんで、でっちあげていくスカスカの歌があり、スナックのステージや商店街の雑踏の中で、ときに無視され、ときに涙と声援を受けながら、うたいつづけられる歌がある。
君はどちらの歌を選ぶだろうか。君はどちらの歌に選ばれるだろうか。
僕らがカラオケで歌うのは演歌や歌謡曲であることが圧倒的に多いのに、いちばん身近にある歌の世界が、この国ではいちばん過酷な状況に追い詰められている。
プロの歌手としてデビュー以来、半世紀以上歌いつづけているベテランから、この時代にあえて演歌歌手を目指してバイト代を自主制作CDにつぎ込む若手まで、レベルや芸歴はさまざまでも、歌に賭ける思いの深さはだれにも負けない、そういう歌い手たちを訪ね歩く旅。
テレビ局と広告代理店とプロダクションがつるんで、でっちあげていくスカスカの歌があり、スナックのステージや商店街の雑踏の中で、ときに無視され、ときに涙と声援を受けながら、うたいつづけられる歌がある。
君はどちらの歌を選ぶだろうか。君はどちらの歌に選ばれるだろうか。
知られざるインディーズ演歌の星を訪ね歩く平凡社ウェブマガジンの新連載、毎月15日と30日、月2回の更新で、すでにスタートしています。
第1回は音楽生活54年目、現在72歳にしてバリバリ現役のケニー池田さん。 第2回は世田谷区のゴミ収集車のハンドルを握りながら、老人ホーム慰問に命をかける大門信也さん(5月30日アップ)。
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