両国横網町公園に残る関東大震災と東京大空襲の記念施設。先週の東京都慰霊堂に続いて、今週は復興記念館にご案内する。
横網町公園の清澄通り側に建つ復興記念館は、関東大震災の被災者を慰霊する東京都慰霊堂の付帯施設として、慰霊堂が建った翌年の1931(昭和6)年に完成、一般公開された。設計は慰霊堂と同じく伊藤忠太。鉄筋コンクリート造2階建ての、どっしりと重厚な建築である。
復興記念館は東京に未曾有の打撃を与えた関東大震災の記録を集め、将来の天災に対する備えをうながす目的でつくられた。ところが大震災から20年もたたないうちに、今度は第2次世界大戦が勃発。東京大空襲によって、下町一帯はふたたび壊滅的な被害を受けてしまう。そこで戦後、復興記念館には大震災に加え、大空襲関連の資料もあわせて展示されることになったのだった。
2階建ての記念館の1階には、大震災当時の記録写真と絵画、焼け出された日用品などの資料が、2階には海外からの援助資料や、東京大空襲関連の資料、それに戦後発生した地震災害等の写真も展示されている。