その団鬼六さんの作品には、いつもすばらしい挿画が添えられていたものですが、いま銀座のヴァニラ画廊では、生前にかかわりのあった画家たちによる挿画が集められた「団鬼六追悼絵画展」が開催中です。
耽美と反逆の無頼派作家、団鬼六氏が2011年5月6日に79歳で逝去されました。本展では追悼の意を込めて、団鬼六氏と生前にかかわりのあった画家たちによる挿画や装丁原画を展示し、この稀有な作家の業績と人柄を振り返ります。作品が発表された当時の時代の気配を伝える貴重な原画と、本展のために特別に描きおろされた作品も展示します。独特な美意識とアウトロー的な世界観を築いた団鬼六ワールド、この作家と画家の共同作業を特とご賞玩ください。
展示作家/堂昌一(春日章)、沖渉二、宇野亜喜良、小妻容子、笠間しろう、熊田正男、小宮山逢邦、空山基、前田寿安ほか
特別展示/美濃村晃(喜多玲子)
(公式サイトより)
団鬼六作品の挿画を追っていく喜びは、そのまま戦後SM絵画史を俯瞰する眼福でもあると思うのですが、とりわけ特別展示される美濃村晃(喜多玲子)の作品は、『東京右半分』でご紹介した縄師・濡木痴夢男とも密接に関わる、歴史的にも貴重な作品です。
http://www.chikumashobo.co.jp/blog/new_chikuma_tuzuki/entry/567/
会期は今週末までと、あとわずか! 「商業美術」という名で過小評価され続けてきた、日本独自のポップアート。興味ある方は、くれぐれもお見逃しなきよう。