2011年5月26日木曜日

東京右半分 城東職業能力開発センター 製くつ科

浅草の駅を降りて、松屋の横を通り過ぎて馬道通りをしばらく歩くと、右側に都立産業貿易センター台東館という、無骨な建物が見えてくる。馬道通りのこのあたりと、隅田川に沿った江戸通り、そして北側の言問通りを結んだ細長い三角形のエリアが、住所で言えば花川戸2丁目。そして、一辺の長さがおそらく500メートルにも満たないこの三角形が、日本最大の靴産業の集積地であることを、業界人以外で知るひとは少ないだろう。



産業貿易センターの角を右に曲がると、左側に公園、その向かいにあるのが浅草保健相談センターだが、その同じビルの中に日本で唯一、公共機関で靴製造を教える<城東職業能力開発センター台東分校・製くつ科>が入っている。靴のデザインや製造を教える民間の学校や個人の工房はいくらでもあるが、公立の学校はここだけ。先週の記事でご紹介した足立区江北のオーダーシューズ工房『nakamura』の中村隆司・民夫妻も、ここで出会い、いっしょになって独立したふたりである。


10世紀のドイツのモカシン!