2010年5月5日水曜日

神戸ファッション美術館でグループ展開最中


神戸・六甲アイランドの神戸ファッション美術館で、ただいま開催中の『ファッション奇譚』という展覧会。サブタイトルが「-服飾(モード)に属する危険(スキャンダラス)な小選集(アンソロジー)-」なんてだけあって、少々変わった展覧会みたいですが、そこに『HAPPY VICTIMS 着倒れ方丈記』から30点ほど、プリントを展示しています。ちなみに残りの50点ほどが、広島市現代美術館の展覧会に出品されます。

バッタもん…
 今も昔も人類は着飾り、それを他人に見せるため往来を闊歩しています。国内外の美術館で数々のファッションに関する展覧会が開催される昨今、太古より人々を虜にするファッションの魅力はどこにあるのでしょうか。神戸ファッション美術館では18世紀から現代までの作品を用いて、面白くて幾分危険なファッションの魅力についての物語を少々語る事にしました。それが、その本質に関わることだと考えたのです。
 例えば、女性は苦しいコルセットをどうして何百年も装着を辞めなかったのか。マドレーヌ・ヴィオネがレーベルに拇印するほど類似品を嫌った理由。コピーを歓迎したガブリエル・シャネルは他のデザイナーとどこが違っていたのか。ディアギレフが興したバレエ・リュスは、どうしてシャネルやピカソ、ローランサンなどの芸術家の創作意欲を刺激したのか。中国の纏足やチャイナ・ドレスの秘密・・・。
 併せて、鋭い視点で現代ファッションが抱える問題を、ある種の風刺をこめて具現化する岡本光博(美術家)の代表作“バッタもん”シリーズ全9点と最新作、類稀なる旺盛な感性で、無名な人々のリアルな生活スタイルと創作活動に光をあてつづける都築響一(写真家・編集者)の写真集『着倒れ方丈記』より30点の作品も物語の一つとして展示いたします。
 本展が、全てのファッションを愛する人々の個人版『ファッション奇譚』を著述する契機になれば幸いです。
(公式ウェブサイトより)

会期は6月27日まで。5月30日の日曜には『ファッション人生劇場』と題したトークも行いますので、よろしかったらぜひお出でください。