東京の若者系ダンスの中心は澁谷とかかもしれないが、ソシアル=社交ダンスの中心は、なんといっても鶯谷から日暮里、西日暮里にかけてのエリアであることをご存じか。鶯谷駅前にはいまや希少な生バンドで踊れるダンスホールがあるし、西日暮里駅前にはダンス衣裳の店や教室が固まっている。これから3週にわたって、そんな右半分のダンス・シーンに踏み込んでみたい。その第1回はまず、ダンサーたちの生態を探るべく鶯谷駅前の『ダンスホール新世紀』に。
鶯谷駅を降りて徒歩1分。駅前にそびえるビルの3,4階が『ダンスホール新世紀』だ。映画『シャル・ウィ・ダンス』の舞台になった場所でもあり、同じビルの上階にはもともと『ワールド』というグランドキャバレーが、いまはライブハウス『東京キネマ倶楽部』となって営業中なので、ご存じの読者もいるだろう。
ダンスホール新世紀は、グランドキャバレー・ワールドとともに昭和44年オープン。今年で41年目という老舗ホールだ。その昔は東京にもフルバンドで踊れるダンスホールがたくさんあったものだが、ついこのあいだ歌舞伎町の『ステレオホール』が閉店してしまい、いまや都内に残っているのは日比谷の東宝ダンスホールと、ここ新世紀の2店舗だけになってしまった。
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