2010年12月1日水曜日

オレサマ商店建築:ホストクラブ愛本店

連載12回目にして最終回という短命に終わることになった(涙)、この連載。最終回にふさわしく、僕が知るかぎり日本最強のゴージャス・インテリア商業空間、歌舞伎町のホストクラブ愛本店を撮影することができました。行ったことあるひと、いますか。いまホストクラブ愛では、初回限定スペシャルコース、2時間5000円という超低価格サービス中。ぜったい安心の店なので、未体験の女性陣はぜひいちど禁断のドアを開けてみてください!


若き日のやんちゃぶりを都合よくすっかり忘れた都知事が旗を振る浄化作戦のおかげで、いまやずいぶんエネルギーを削がれた感のある歌舞伎町。酔客にホステス、ホストにキャッチに深夜ブティックに屋台でごったがえした裏通りも、いまや空き店舗の表示が目立って寂しいかぎりだ。

そんななかでもいまだに電飾ギラギラ、そこだけエレクトリック・サーカスのごとく激しい夜のオーラを放っているのが、愛田武社長ひきいる愛田観光グループ。現存最古の老舗ホストクラブ『愛』本店を中心に『ニュー愛』、パブ『カサノバ』、おなべBAR『マリリン』など数店舗を歌舞伎町の一角に集中経営する愛田社長は、この町でもっとも知られた顔である。


本誌の読者で『愛』の常連だという方は多くないだろうが、電飾にオブジェに鏡にホストの顔写真が渾然一体となった、あのめくるめくファサードを見たことのないひとは少ないはず。歌舞伎町にかぎらず、夜のお店のほとんどがシックで抑制の効いたデザインを指向しているなかで、愛グループだけはひときわ目立つ存在感を誇示している。

キラキラのファサードを抜けて、キラキラの階段を降りて店内に足を踏み入れると、そこはさらにキラキラの海。電気仕掛けの極楽浄土だ。そしてこのインテリアをすべて、愛田社長みずから手がけているといったら、みなさんは信じるだろうか。ご本人に、お話を伺ってみた!