流行歌雑誌としての創刊が1937年、『ミュージック・ライフ』と改題して戦後に復刊したのが1951年。残念ながら1998年に休刊するまで、『ミュージック・ライフ』が日本の音楽ファンに与えた影響は、計り知れないものがありました。僕も中学、高校時代は、それこそ表紙から奥付ページまで、毎号舐めるように熟読を重ねたものです。
その『ミュージック・ライフ』が、なんとiPad専用の無料アプリ『MUSIC LIFE Plus』として復刊! いちおうIPad/iPhone用と銘打たれていますが、iPhoneではあまりに画面が小さくて読みづらいので、ほぼiPad専用でありましょう。なので入手方法もiTune Storeからダウンロードということになります。
http://itunes.apple.com/app/id406608067?mt=8
iPadを横位置にすると画像がたくさんでてきて、縦位置にするとテキストが読めるという凝った仕様は、慣れるまでわかりにくいと思いますが、それだけの情報量が詰まってるわけでもあり、YouTubeにもデモがすでにアップされてます。
僕もひとつ連載を持たせてもらっていて、『ROADSIDE MUSIC』というタイトルで、旅回りを続けてすでに22年という演歌歌手・秋山涼子さんについて書いています。
ほかにも、いしいしんじさんのSP談義とか、いろいろおもしろい連載があるのですが、特に最盛期の編集長だった星加ルミ子さんの長編インタビューが圧巻。ビートルズとの出会いと独占取材の顛末について、じっくり語ってくれていて、必読でしょう。当時のML誌に付録としてついていた「ジョン、ポール、ジョージの読者宛メッセージ・ソノシート」も聴けるようになってるし、伝説の「ジョン・レノンのシェー」写真も載ってます! これだけで買い、というかタダなので、まだ持ってないひとはiPad買いに走るしかないですねえ。
もうひとつ、見落とされがちですが、ダウンロードのサイトでは往年の『ミュージック・ライフ』をスキャンしたデジタル復刊本が販売されていて、現在は1966年1月号と2月号が、それぞれ450円で販売中。近いうちに1966年度が全冊、それからも続々復刊計画があるらしいですが、とりあえず1月号を買ってみたら! 「ビートルズ・カレンダー」とか、「世界のスターから届いた年賀状」とか、涙のページが続々。楽器屋、レコード針、ジャズ歌手養成学校なんてのの広告まで入っていて、懐かしすぎ! これは全冊揃えないと。