2011年6月23日木曜日

東京右半分:水上バスでサバービア・クルーズ

雨の日の午前10時45分、北区と区境を接する板橋区の北端部・小豆沢。河岸の船着き場には、ほぼ満員のお客さんを乗せた、平べったい「水上バス」が待っていた。起点の両国を朝9時に出発したこの船は、すでに1時間半かけて隅田川から新河岸川を上ってきたのである。


公益財団法人・東京都公園協会の東京水辺ラインが運行するこの水上バスは、小豆沢で折り返したあと、これから夕方5時までの時間をかけて、新河岸川から隅田川を下り、千住、浅草、両国を抜け、浜離宮から東京湾に出てお台場をぐるっとめぐって、葛西臨海公園から今度は荒川に入り、平井を抜けて、墨田水門からまた隅田川に戻り、もういちど隅田川を下って両国に戻る、「江戸東京ぶらり旅」と名づけられた長いクルーズに出航するのだ。


東京23区の全体地図を眺めてみると、左側にほとんどなくて、右側にたくさんあるものに気がつく。それは川の存在だ。23区の左側にあるのは、大田区と神奈川県を区切る多摩川ぐらいだが、右側を見れば新河岸川が隅田川になって、その先には荒川があり、中川と新中川があり、さらには千葉県との境に江戸川がある。東京右半分はリバー・シティでもある。