これが終刊号、しかし手嶋さんがカバー・ストーリーとは!
ちなみにこの号のあと、『30年大感謝号』というのを制作、しかし一般販売しなかったそう。欲しいですねえ。
中州通信はタイトルのとおり、博多の飲み屋街・中州でバーや高級クラブを営む藤堂和子ママが、ポケットマネーで出しつづけた希有な雑誌でした。前身となる小冊子『リンドバーグ』創刊から、今年で30周年になるということで、そんなに長く続いたんですね!
中州通信は、東京の大手出版社より数段シャープな特集がときどきあって、書店で見かけたら即買いでしたが、同業者として悔しい思いもずいぶん味わいました。こういう本が、一地方から、それも飲み屋のママのポケットマネーで持続したということが、考えてみれば奇跡的です。
中州通信ではいろいろ渋い人物を特集に取り上げていましたが、そのどれもがヨイショでも批判でもなく、絶妙のリスペクトをこめたスタンスで、それは思えばママさんの接客理念そのものだったのかもしれません。
藤堂ママは、この5月に『中州通信 親子三代ママ稼業』と題した自伝も出版しました。それによると、
アル・カポネ全盛の禁酒法時代、アメリカ・シアトルでバーを経営した「ワンダフルばあちゃん」こと祖母のマツ、シアトルで生まれ博多で育ち同じ道を歩んだ母アヤ、バー『リンドバーグ』を皮切りに多くの事業を成し遂げた和子、中洲人生40年!苦難の道を細腕ひとつで生き抜いてきた著者が三代にわたる波乱万丈の人生を、快活に綴った珠玉のエッセイ集。
ということで・・・すごい親子三代ですねえ。中州通信のウェブサイトで買い逃したバックナンバーを、それにこの自伝もあわせて買っておきましょう。で、今度の休みは中州に飲みに! 和子ママのお店は、ちゃんと営業中です。
なお、中州通信では復活に向けて、まずはブログを始めたそうなので、こちらもブックマークしておくべし。