2010年11月24日水曜日

東京右半分:小岩湯煙紀行1

外国から友人が来ると、よく健康ランドに連れて行く。箱根の高級温泉旅館なんかより、はるかに楽しくて、気楽で、近くて、安いから。ハレの空間としてセットアップされた虚構じゃなくて、花柄ムームーをだらしなく着たリアルな日本人の、いい湯加減のシアワセがそこにはあるから。そしてなにより、裸足でどこでも歩き回れて、どこでも寝っ転がれて、24時間過ごせてしまう、日本ならではのサービスと清潔さが外国人には信じられないから。


 健康ランドの第一号店は昭和59(1984)年に開業した愛知県七宝町の中部健康センターと言われているが(ちなみにスーパー銭湯の第一号店も名古屋。愛知県民はクリエイティブな風呂好きなんですね)、関東エリアでは江戸川区船堀の『東京健康ランド』がいちばんの老舗で、今年がたしか創業24周年。それに次ぐのが小岩の『湯宴ランド』で、こちらは平成2年オープンで今年21年目。同じ小岩エリア(最寄り駅は新小岩)には平成13(2001)年に開業した『東京天然温泉・古代の湯』もある。


船堀の『東京健康ランド』だって、小岩から車に乗れば15分かそこらで着いてしまうので、考えてみれば小岩エリアは東京屈指の「湯の里」だ。というわけで今週、来週と小岩エリアの2軒の健康ランドをハシゴしてみる。まずは小岩駅から徒歩2、3分という至便な立地にそびえる健康ランド・ビル『湯宴ランド』に入湯してみました。