浅草 民謡酒場・追分
浅草国際通りと言問通りの交差点から、入谷方面に歩いてすぐ、鶯色(と言うんだろうか?)の外壁がやけに目立つ<追分>は、酒場と言うより料亭のような押し出し。開業が昭和32年。東京に現存する、もっとも古い民謡酒場である。ちなみに同じ浅草の、観音温泉と同年の開業だ。そのころが、戦後の浅草の最盛期ということだろうか。
浅草 民謡の店・みどり
最盛期には20軒以上を数えた吉原の民謡酒場だが、いまも営業しているのはこの<みどり>ただ一軒である。秋田出身の民謡歌手、佐々木貞勝さんと小松みどりさんが、吉原に<みどり>を開いたのが昭和38年のこと。3年後に花園通りを挟んだ浅草側に店を移し、現在まで店を続けている。
向島 民謡の店・栄翠
かつては東京六花街という言葉があったが、いま芸者さんを呼んでお座敷遊びがまともにできるのは、東京では向島ぐらいになってしまった。そういう粋な街で、民謡好きが集まるのが<栄翠>である。
亀戸 民謡酒場・斉太郎
「エンヤートット、松島〜のっ」とやるのが斉太郎節。言わずとしれた宮城の民謡である。その宮城県出身の歌手・小島文子さんが女将を務めるのが亀戸駅裏の民謡酒場<斉太郎>。開業が昭和55年というから、ちょうど30周年を越したところだ。