2011年1月21日金曜日

島本理生さんと東尋坊の彼

ツイッターにもちょっと書きましたが、いま発売中の文芸誌『新潮』で、島本理生さんが「東尋坊のドリャーおじさん」について書いています。もう10数年前、たまたま観た『探偵ナイトスクープ』(当時、関東では観ることもできませんでした)で出会ったドリャーおじさんに衝撃を受け、トークやレクチャーのたびに、ダビングでボロボロになったビデオテープを見せていたのですが、3年ほど前には縁あってというか、ついに長年の思いが叶って御本人に会うことができ、インタビューもさせてもらいました。


島本さんは、僕のトークにわざわざ足を運んでくれ、そこでドリャーおじさんを知ってすっかり気に入り、短編小説を書かれたそうです。『新潮』に書かれているのはその出会いのエッセイで、小説のほうはやはりいま発売中の『yom yom』に、『ときめき』というタイトルで掲載されています。こちらのほうは、とても不思議なタッチの短編でした。

島本さんの文章を読んでどりゃーおじさんに興味を持っていただいた方は、傑作選DVDの『vol.5&6 box』にオリジナルの番組が収録されているので、ぜひご覧ください。またインタビューは、去年広島市現代美術館の展覧会で出したカタログ『HEAVEN』にも収録されています。


しかし『探偵ナイトスクープ』は1988年の放映開始から、すでに22年も続く長寿番組で、いまだに視聴率20%前後を誇り、関西ではトップの座ゆるぎなく、しかも関東ではいまだにどうやっても受けないという、関西人にとってはすでに人生の一部、関東人にとっては永遠に不可解な現象です。

アマゾンで見てみたら、傑作選DVDはすでに7巻まで発売されていて、それぞれ2枚組なので、すでに14枚! 全部でいったい何時間分あるんでしょう・・・これはもはや、日本が誇るストリート・カルチャーの映像ライブラリーではないかと。いま東京で寂しい思いをしている関西出身者は、全巻揃えてこころの支えにしたいものです。