♪地主金持ちはわがままもので
役人なんぞはいばるもの
こんな浮世へ生まれてきたが
わが身の不運とあきらめる
お前この世に何しにきたか
税や利息を払うため
こんな浮世へ生まれてきたが
わが身の不運とあきらめる
明治から大正にかけて活躍した演歌師・添田啞然坊の詞に高田渡が曲をつけた『あきらめ節』。こんなアナクロな歌を、ブリキ缶に棹をくっつけたカンカラ三線という、これまたアナクロな楽器をつまびきながら、門前仲町の橋の上に立って歌っている男。でも出で立ちは派手なアロハシャツ。岡大介さんは1978年生まれ、まだ31歳の「明治大正演歌・昭和歌謡もうたえるフォークシンガー」だ。