2010年9月29日水曜日

spectra、見てきました!


先週末、2晩だけ名古屋城を舞台に行われた池田亮司さんのインスタレーション・アート「spectra」。先週のブログにも書きましたが、どうしても見てみたくて、日帰りで名古屋まで行ってきました。滞在時間2時間ほどしか取れなかったのですが・・・予想を超えて素晴らしかったです。

名古屋城二の丸広場に据えつけられた64台のサーチライトから放射された光の束は、一説によると京都からでも観測できたとか! そしてライト・ユニットを歩きながら浸る純粋音の波は、なんだか『未知との遭遇』のテーマに聞こえてきそうで・・・。



でも、なにより素晴らしかったのは、これが「あいちトリエンナーレ」という現代美術イベントの一環でありながら、広場を埋めたお客さんたちは、「現代美術作品」としての意味なんてまるで考えずに、純粋な光と音のハーモニーをそのまま楽しんでいたこと。地下鉄駅から広場に続く、途切れることのなかった長い人の列。名古屋らしく?周囲の道路に二重駐車して、車窓から携帯電話で撮影していた人たち(クルマを降りるのがめんどくさかったのか、入場料がもったいなかったのか)。


子連れの家族から、三脚抱えたカメラ・オヤジたちまで、こんなふうに門外漢(というマジョリティ)をハッピーにさせてあげられた現代美術作品というのは、僕にとっては大竹伸朗の「アイラブ湯」以来の体験でした。「すごかったねー!」とワイワイ言いながら、地下鉄の駅に向かう人たちの笑顔が、どんな有名評論家の難解な賛辞より、池田さんにとっては最高のプレゼントだったはずです。