2009年7月1日水曜日

ヘンリー・ダーガー写真展:7月3日より

日本で唯一のアウトサイダー・アート専門のプライマリー・ギャラリーである小出由紀子事務所で、今月3日からヘンリー・ダーガーの写真展が開催されます。
ヘンリー・ダーガー(1892-1973)は人生の後半40年をシカゴの貸間に暮らし、15,000ページを超える叙事詩『非現実の王国で』を綴り描きました。孤独なアーティストの生活の場にしてアトリエだったその部屋は、ヴィヴィアン・ガールズや珍獣ブレンゲンが活躍する「非現実の王国」への入口でもありました。
主の死から25年を経て、取り壊しが決まった部屋の最期を北島敬三が撮影したシリーズが、今回展示されます。『ヘンリー・ダーガーズ・ルーム』として小出さんと僕のふたりが自費出版した書籍で、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。写真集では見えにくかったディテールと、部屋に漂うオーラの凄まじさを、大判のプリントで堪能してください。
なお、小出由紀子事務所が入っている神田の丸石ビルは、旧名が太洋商会ビル。昭和6(1931)年竣工の、近世ロマネスク様式を保つ美しい近代建築です。メンテナンスも完璧。雑多な神田駅かいわいで、奇跡のように残る傑作なので、あわせてぜひご覧ください。


2009年7月3日(金)〜24日(金)
火曜日〜金曜日13時〜19時/土日月休
admission fee 入場無料
http://www.yukikokoide.com/exhibition/2009_0703_n.html